維新派 「アマハラ」 [芝居]
松本雄吉さんのいない維新派はありえない、と言われれば仕方ない。
初めて大阪南港以外で見る維新派の野外劇。
平城宮跡はただもう広かった。
跡地の中を歩いて行くだけで、ワクワクさせられた。
到着して、松本さんの祭壇前で合掌。
維新派の芝居を観るようになって約20年。
名古屋からは行きにくい場所の公演も、
頑張って行って見ればよかったなぁ、と後悔。
つくづく芝居というものの儚さを思う。
天気にも恵まれ、芝居は綺麗な夕暮れの中で始まった。
ジャンジャンオペラというものが、もうなくなってしまうかと思うと、
しっかり目と心に焼き付けなきゃって。
これは公演が始まる前の写真。
船をモチーフにした舞台。
途中でいかにも維新派というような大きな装置が登場した。
異空間へ連れて行ってくれる。
それが維新派の醍醐味だったと思う。
日帰り奈良の旅。
芝居を観るためだけの旅行。
少しだけ時間があったので、奈良の街を歩いた。
見事なまでの秋晴れに、維新派がもう見れない寂しさが一段と募った1日。
維新派 「透視図」 [芝居]
維新派の「透視図」
大阪での野外公演は10年ぶりとのことで、
どうしても行きたかったのだ。
子供を産んで以降、初の一人旅。
ざっと考えても6年振り以上。
とはいっても大阪難波駅に着いたのが17時。新大阪駅を出たのが22時半。
5時間半の滞在中、公演時間が2時間。
まさに芝居を観に行っただけ。
それでも、大阪にわざわざ行った甲斐のある芝居だった。
まだ公演が始まったところなので、内容には触れないが、
維新派の野外公演ならではのスケール感。
そして独特の世界観。
最後にはまさかの仕掛けがあって、見えていた世界がみるみるうちに変わっていく。
もう、圧巻。
是非ぜひ体感して欲しい。
野外公演なので、寒くならないうちにと初日の公演にしたのだが、
防寒したつもりでも海風がちょっと冷たかった。
(正確に言えば川風かも)
11日(土)の公演を観に行ったのだが、13日の公演は台風で中止だったらしい。
無事に観れて、そして帰ってこれて良かった。
残念だったのは、新幹線の都合で、アンコールまでは見ていられなかったこと。
(そもそもは連休ということをすっかり忘れて、宿を取り損ねて日帰りになってしまったのが敗因)
もう少し余韻に浸っていたかった。
大阪に住んでたら、もう一回観るのになぁ。
レミング ~世界の涯まで連れてって~ [芝居]
レミング ~世界の涯まで連れてって~
演出が私の大好きな維新派の松本雄吉さん。
それが名古屋でやるとなれば、ちょっと高くても見に行かねば!となったわけで。
子供を産む前までは、大阪に維新派を見に行っていたのだけど、今となってはなかなか行けず。
交通費を出すことを考えたら今回の芝居は安いもんです。はい。
維新派の先行予約でチケットを取ったからなのか、席がめちゃめちゃ良かった!!
前から3列目のど真ん中!
もうそれだけでワクワクしちゃうし!
維新派の「ヂャンヂャンオペラ」と寺山の世界感の見事な融合。
そしてそこに天野天街のテイストも合わさって、とてもシュールだけど幻想的な舞台だった。
八嶋智人と片桐仁という、強烈な個性の2人がどう松本雄吉の世界に入っていくのかなと、
見る前は不思議だったのだけど、
これがまた面白い仕上がりだった。
そして常盤貴子はオーラがある!
華やかな役回りにさすがだなぁ、と感心していたのだが、
最後の最後に、実は冒頭などで少年も演じていたんだと気付き(←遅い)
その演技の幅に拍手であった。
前の席だったこともあって、ダンスの振動まで伝わってきて、
一層迫力があった。
舞台装置も抽象的でカッコよくて、
最後の方のシーンは、舞台ってこんなに幻想的になるんだと感激するほどだった。
カーテンコールで松本雄吉さんが出てきたのも、私としては感動で。
しばらく頭の中でヂャンヂャンオペラが鳴りそうだわ。
あー、大満足!
名古屋の演劇界は狭い [芝居]
そのことについて以前、思いつくままにつらつらと書いた。
先日、その役者さんと一緒に芝居にかかわる機会があって、
「ファンです、握手してください」
とミーハー的、かつ超緊張でお願いした。
そしたらなんと、
「ブログで書いてくださってましたよね?」
と思わぬ反応。
私の存在を認識してくれていた。
ひっくり返りそうに驚いた。
前回の芝居が終わって、役者をやめようかと悩んでいたとき、
人づてに私の文章の存在を知って、
夜中に布団の中で読んで、
やっぱり役者を続けていこうと決心したとのこと。
名古屋の演劇界は狭い上に、
前回の芝居は友人も関わっていたから、
私のことが判明したらしい。
(グランパス好きの芝居好きなんて、そんなにいない)
私の文章が人生の転機になったと、ものすごく感謝された。
思いがけないばかりか、恐縮で仕方ない。
とりあえず、その役者さん宛てに差し入れをしてみた。
全く思わぬ展開でどうしていいのだかわからなかったので。
こんな、零細ブログも、
たまには人の励みになっているのかと思うと、
ほんとに恐縮だ。
ジパング [芝居]
劇団★唐海賊は私が高校生の頃、熱心に観ていた劇団。
そして主催の涙銀子さんは、
当時私の中でNo.1の役者であった。
学校帰りに演劇部の友人と、
名古屋まで芝居を見に行っていたのだ。
少ない小遣いを貯めて。
唐海賊で強烈に憶えているのは、
狭いpH-7のアトリエで、
(その頃は喫茶店の2階にあった記憶がある)
ラストシーンに天井一面にリンゴが出て来た芝居。
パワフルでやたら勢いがあって、でも夢があって、
寒い時期なのに芝居小屋の中はやたら熱気で暑くて、
「リンゴの木の下で」というような歌がかかっていたことをやたらと憶えている。
(↑記憶間違いがあるかもしれない。なんせ昔の話だから)
涙銀子さんを最後に観たのは一人芝居だった。
路上生活者の役での芝居。
まるで舞台には何人もの人がいるような錯覚をおこさせ、
私は舞台に釘付けになった。
未だにこの芝居以上の一人芝居には出会っていない。
話はそれたが、唐海賊と涙銀子さんが復活するとなれば、
見に行かないわけにいかない。
高校時代の友人を誘って見に行った。
舞台が10数年ぶりとは思えない銀子さんの演技力。
出てくるだけで、舞台がひきしまる。
観客を取り込む上手さも変わっていない。
昔のままの銀子さんがいた。
芝居全体は、昔の唐海賊の面影は無くなっていた。
チラシからしてそうだったが。
多分プロデュース公演というのが影響しているのだろう。
昔の面影を求めた私が間違っているのだ。
そして、記憶は限りなく美化されるのだ。
変わらない銀子さんを観れただけで充分なのだろう。
シティボーイズとpH-7 [芝居]
芝居を見ること自体、久しぶりだ。
まずは金曜日シティボーイズ へ
友人の友人が行けなくなって、行くことになった。
こういう機会でもないと、
今まで見たことのない劇団の、高額な芝居は見に行かなくなった。
保守的だな。
わりと面白かった。
ピエール瀧がいつの間にか随分と太っていたことに驚く。
結構ユルユルな芝居で、
初老のおじさま達が、そんな年齢に関係なく、
好きに楽しんで作っている芝居だ。
それはそれで面白い。
ハマるかといえば、残念ながら私はNOだが。
土曜日はpH-7へ
久々にアングラな舞台装置が素敵だった。
妖艶な役者も綺麗だ。
来週までやっているので、気になる方はご自分の目でどうぞ。
(って売り込みかよ)
700人のホールの芝居と、30人程度の小屋芝居。
コント風とアングラ。
どっちも芝居なんだよな。
キル [芝居]
東京まで行き、野田地図の「キル」を観て来た。
行きはこだま、帰りはひかりで往復5時間。
東京滞在は5時間。
まさに芝居だけのための東京行き。
まだ、公演始まったばっかりなので、あんまり内容等は書かないが。
席が1階の一番後ろだったせいもあるのか、迫力に欠けた。
役者のせいかもしれないが・・・
もっと前の方で見たかったな。
どうしても、初演のキルのイメージが強すぎて、
正直ちょっと物足りなかった。
キルは10年くらい前、ビデオで見たとき、
物凄い衝撃を受けた作品。
その脳内イメージが強くなりすぎたせいはあるけど。
舞台の色彩が薄まっていて、
尚且つ、役者のオーラも薄まっていた感じ。
なぜ妻夫木&広末の組み合わせだったんだろ。
見終わってから思ったが、
藤原達也と宮沢りえの組合わせで見てみたい・・・
でもやっぱり、シンプルな作りの舞台で、
モンゴルの壮大なスケールや荒々しい戦場が作り出せるのは、
野田の凄さ。
最後のシーンは、期待を裏切らない。圧巻。
それにしても野田秀樹はいつまで子役をやるのか見続けたい。
なんか、ちょっと物足りなかったけど、
見に行かなかったら間違いなく後悔したな。
帰りに品川駅で発見↓
Suicaのキャラクターのペンギンのスケジュール帳。
あまりの可愛いさに購入。
Suicaのペンギンのファンなので・・・
どう見ても使いにくそうな手帳だが、
(サイズは大きいし、ペンは挿せない)
可愛いので目を瞑ろう。
JR東海もSuicaになればいいのに。
新宿梁山泊 [芝居]
今週は芝居を見まくっていました。
たまたま見たい芝居が集中しただけなんだけど。
18日 劇団人工子宮 「自転車に乗って」 at 七ツ寺共同スタジオ
22日 燐光群 「ワールド・トレード・センター」 at 名東文化小劇場
23日 新宿梁山泊 「風のほこり」 at 七ツ寺共同スタジオ
私の中の1番は今日見た新宿梁山泊。
なにがスゴイって、舞台装置がスゴイ。
今まで私が七ツ寺で見た舞台装置の中で最高です。
池あり、2階への螺旋階段あり、仕掛けあり。
舞台装置見るだけでお金払った価値はあります。
唐組の鳥山さんが目立ってました。
唐十郎の台本だからかも。
梁山泊のやる唐の戯曲は初めて見たのですが、
チラシに書いてあった通り、テイストが違ってきますね。
ちゃんと梁山泊っぽくなります。
(鳥山さん以外)
新宿梁山泊は、名古屋で15年振りだったそうで。
名古屋でやらないから、今まで東京や浜松に行っておりましたが。
ぜひまた名古屋でやって欲しいです。
「キャバレー」 [芝居]
松尾スズキ演出の「キャバレー」を見に行った。
友人に誘われて、12000円は高いなぁ・・・
と正直思っていたのだが、
いやいや、その価値は充分あった。
まだ公演は続いているので、ストーリーにはふれないが。
松尾演出の舞台は初めて見たのだが、
評判通りの面白さ。
あらゆるところにギャグが散らばっていて厭きさせない。
舞台装置も巧妙な作りで、2階席からでも楽しめた。
松雪泰子が思いの外、舞台映えしてた。
阿部サダヲの出番が案外少なかった。
1階の客席の後方に役者が行ってしまうと、
2階からは見切れてしまうのが残念だったが。
最後の最後にまたオチがあったのが笑えた。
松尾演出だと定番なんだろか?
そういえばミュージカルって久々に見たな。
高校生のとき見た劇団四季以来かも?
キルのチケット [芝居]
やっとNODA・MAPの「キル」のチケットが取れた。
会員先行予約で散々電話を掛けまくったが惨敗。
イープラスのセゾンカード会員先行プレオーダーも取れず。
雑誌ぴあを買いプレオーダーの葉書を出し、
ぴあのネットでのプレオーダーとイープラスの一般プレオーダーにも申し込んだ。
やっと取れた。
こんなに苦労したことはない。
いつも平日に行くことが多かったからか?
妻夫木聡と広末涼子が出るから人気上がっているのか?
「キル」ずっと再演待ち望んでたんだよね。
初演をビデオでみてからずっと見たかった。
前回の再演(10年位前)は北海道にいて見れなかったし。
うーん、楽しみ!
天皇杯5回戦が関東地区だったら、
東京行ったついでにサッカー観戦も行く予定。
(どっちがついで?)
噂では相手は柏になるらしい。
芝居もサッカーも行く気満々。
4回戦敗退なんて結果にならないか、それだけが心配。
維新派 Nostalgia [芝居]
今回の大阪の目的は阿佐ヶ谷スパイダースではなく、こっちなんです。
うーん、よかった。
相変わらず舞台から溢れるイメージ。
今回、前から2列目の桟敷席だったので、迫力が一段とすごかった。
(でも桟敷席の2列目って、前の人で見難いので、席としてはよくなかった。
桟敷の最前列か、段差のある3列目のほうが絶対いい。)
工場(?)の室内の向こうに、サトウキビが広がる舞台装置のシーンが極めて印象的。
相変わらずの色彩感覚と、音楽に脱帽。
この独特の世界観がスバラシイ。
どっぷりと違う世界へ引き込んでくれる。
もう1回見たいくらい。
3部作ということはあと2本あるのか。
楽しみだ。
やっぱ維新派めちゃいいわ。
↓これは去年見た芝居
阿佐ヶ谷スパイダース [芝居]
阿佐ケ谷スパイダースの少女とガソリンを見た。
大阪で。
以前から長塚圭史が気になってはいたんだけど、初めて見た。
予想外に重い作品。前半はギャグなどが飛びかい、軽快にすすんでいくが、
部落差別の話が色濃く出てきて、赤軍派の思想みたいのも絡んできて、重い結末で終わった。
2時間半退屈しない内容だったけど、なんか物足りない。
好みの問題だろうけど、終わり方が中途半端だったような。
折込チラシに入っていた、
劇団☆新幹線の「犬顔家の一族の陰謀 ~金田真一耕助之介の事件です。ノート」
がすごい観たい。
タイトルだけでノックアウト。役者も豪華だし。
でも名古屋でやらないんだよなぁ。
歌舞伎昌三さん [芝居]
舞踏を見ました。
歌舞伎昌三さんという踊り手さんです。
癌の宣告で余命2年とされてから踊りはじめたそうです。
(もう2年半経つそうですが)
生と死を感じさせるような踊りでした。
悟りが見えるというか。
細胞が彼を踊らせているかのような。
死期が近いとは思えない力強さ。
何が彼を踊らせているんだろう。
なんだか涙がつたってきました。
彼の踊りに感銘を受けたのか、
彼の生き様に感銘を受けたのか、
自分でも判別つかなかったけど。
お手伝いをしていた関係で、
公演後お話をさせていただきました。
人間的にとても魅力ある人でした。
長生きしてください。
心から切に思います。
野田地図 [芝居]
昨日、野田地図のロープを見に行った。
大阪のほうが交通費かからないので、最近は大阪に行くことが多かったんだけど、
諸般の事情により東京へ。
新作とあって、期待たっぷりで行きました。
宮沢りえ、初めて見ましたが見直しました。あんなにいい役者だっけ?
すっかり野田色に染まっていました。
藤原達也は相変わらず舞台向きです。蜷川作品も見たくなりました。
今回の作品は、なんだかいつもの野田作品と違ったような・・・
言葉あそびが少ない。無駄な動き(というか遊び)が少ない。
ストーリー、メッセージが解りやすい。
衣装が普通(舞台設定が現代だからな)
作品的には野田らしさが薄くなってたというか・・・
久々に富士山を見ました。
最近関東方面に行くとき、必ず天気悪かったからなぁ。
ジャブジャブサーキット [芝居]
昨日、ジャブジャブサーキットの芝居を見た。
以前から友達に勧められていたのだが、なかなか行く機会がなく初めて観た。
久々にクオリティの高い芝居を見た。
芝居空間がまず良い。
何よりもホンが良い。
芝居じゃないとできないことだよな、という表現の仕方が見事だった。
2時間があっという間だった。
ちょっとホロリと泣きそうだった。
入るときには3000円は高いなぁと思っていたが、全然そんなことはない。
つい数日前に見た某劇団の1500円の芝居は「金返せ!」ものだったけど。
いやぁ、いいものを観た。